思い出すのは卵サンドでもいい、たくましく育ってほしい
懐かしさって突然やってくる。
神社の匂いで祖父母の家を思い出したり、夏の日差しで小学生の頃の夏休みを思い出したり。
ポカリスウェットなんていまだに子供の頃の高熱の味だ。でも、その時はいつも母を独り占めできて嬉しかった味だから嫌いじゃない。
そういえば子育てって、自分の中にある懐かしさを頼りにしている部分がけっこうある気がする。子供の頃に連れってもらった場所、何度も食べたもの、買ってもらってすごく嬉しかったもの。自分の子供の頃の記憶と重ねながら、あの時親にしてもらったことをしてあげたいという気持ちで過ごしている部分があるのだ。休日のお出かけも例に漏れず。毎週夫婦であーだこーだ言っている。
先日は、冬にスキーの為に何度も通った黒姫高原に行ってみた。そういえばスキーに行く度に主人は、「毎週末お父さんと兄貴と3人でスキーに行って食べるカップラーメンがめちゃくちゃ美味しくてさ」って嬉しそうに言ってたっけ。
初夏の黒姫高原はというと、
圧巻の菜の花ゲレンデに。
子供らストライダーでひたすら下る!親、肉揺らせて走る!膝いわす!
こんなに色鮮やかで楽しい1日を大人になったらもう覚えてないかもしれない。いや、意外とリフトでお父さんと話したときの風景が記憶に残っていてくれるかしら。いやいや、お腹ペコペコですごい勢いでお昼に食べた卵サンドの記憶の方がいつまでも残っていてくれるかもしれないぞ、カップラーメンの記憶みたいに。
子供達の記憶の操作は出来ないけれど、今を懐かしむ頃に思い出す映像が楽しい記憶であふれていて欲しい。日に日にその想いが強くなる。それはきっと、なんか懐かしい!と突然思い出す記憶が幼稚園や小学校の記憶が多いからなのかな。そしてもし、家族を持った時にはその気持ちを繋いで言って欲しいとも思う。
そうは言っても別にSNSで自慢できるような出来事も記憶に残るようなキョーレツな事件が毎日あるわけではない。むしろなんもない。だからこそ日々繰り返されるごく普通の暮らしを大切にしたいと思う。
毎日お腹を空かせて、旬のモノを美味しい美味しいって言いながら食べて、沢山遊んで、沢山笑って、それで十分。私はプラスでビールがあれば文句無し。
今夜は子供らリクエストの玉ねぎたっぷりのハヤシライス。正直毎日の食事作りは大変だけど、大人になって今日作ったご飯を突然懐かしむ日が来たりして。なんていう勝手な妄想に支えられながらかーちゃんは今日もキッチンに立つのだ。おしまい。
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